北海道の公立高校では新入生の入学が2年連続10人未満となると募集停止、ゆくゆくは統廃合の対象校となることがあります。そのため多くの地方高校では、生徒数の確保のため特色ある学校づくりが進められています。苫前商業高校（通称：苫商）もそのような高校のひとつです。

令和3年度、新入生7名。崖っぷちの苫商を存続させるためにできること－在校生たちは２２０キロ、2泊3日の道北自転車旅行を自ら企画しました。道内各地から集まった彼らにとって、実は留萌地域は未開の地。学校を飛び出し、自力で留萌地域を体感する行事を学校の特色と伝統にしたい！という強い思いを原動力に自転車を漕ぎ進めます。スポーツバイクの爽快感、地平線に見える天売・焼尻島、手を振ってくれるサイクリスト、道内で一番暑かった炎天下の留萌、励まし合って登った坂道…すべてがはじめての体験。彼らの真夏の挑戦は全行程最高標高の霧立峠❷でハイライトを迎え、9名のサイクリストが親御さんの待つ学び舎に堂々と帰ってきました。2泊3日の行程は地図をご覧ください。真夏の留萌で、彼らの挑戦を追体験するドライブを是非！

彼らのひと夏の挑戦は、さっそく実を結びます。なんと、今年度の入学者は昨年度の3倍超の23名に！新入生募集停止の信号も青色に変わり、自信に満ちた在校生たちは新入生たちと地域を盛り上げるためにいろいろなアイデアを形にしています。8月27日には上田ファーム直売・加工場❸にてその日限りの『高校生カフェ』を開店予定。彼らの挑戦はまだまだ続きます！がんばれ苫商！