阿寒湖まりむ館❶で待っていてくださったのは、香港の離島出身の関西人、アーネスト・モクさんと、群馬出身で秋田とフィンランドで学生時代を過ごしてきた大川彩果さん。明るい2人がアドベンチャートラベルの環境づくりに挑んでいる。「大自然は北海道内のあちこちで体験できますが、様々なアクティビティがコンパクトにまとまっていて、しかもアイヌ文化に触れられるのがこの地域の特長です」と話すモクさん。流暢な日本語ながら、時々飛び出す関西弁に場が和む。

阿寒湖近辺のお気に入りスポットを聞いてみた。モクさんは『フレベツ林道』と『双岳台』。大自然の中でコーヒーを飲みながら、読書をするのがオススメとのこと。大川さんのオススメは阿寒湖畔にある『ボッケの森』。森の中でじっと止まって五感を研ぎ澄ませると、いろいろな音が聞こえ、風を体で感じることができるという。取材後、ボッケの森に行ってみた。静けさに慣れてくると、いろいろな音が耳に入ってくる。たくさんの鳥の鳴き声、風の音、虫の羽音。と、横の茂みからガサガサすごい音。嫌な汗がドッと出る。よく見るとエゾシカがこっちをじっと見てフリーズしている。大川さんが「阿寒湖畔では、動物が暮らしているところに、人間が一動物として共生しています」と言っていたことを思い出した。

阿寒湖畔だけではなく、周辺地域と連携して、一帯で魅力的になれるかが大事と話す2人。コンセプトはシーニックバイウェイの思想ともつながる。BAR DE PAN❷でバケットサンドを買って、双岳台を抜けて、弟子屈までドライブだな！