vol.34
冬春号 '24-'25 (2024/12)
美流渡にいる私 / MAYA MAXX
DRIVE & 描く
MAYA MAXX

MAYA MAXX

画家であり、数々の絵本も描く。
1993年にMAYA MAXXの名前で制作をスタートしてから、ラフォーレミュージアム(原宿)など、さまざまな地域で 展覧会を開催。
2020年、東京から北海道岩見沢市の美流渡地区にアトリエを開設。2021年より旧美流渡中学校で展覧会を開催するほか、まちじゅうに絵を描く取り組みを続けている。2025年1月9日63歳で病気のため逝去。

美流渡MIRUTOにいる私
MAYA MAXX
▲旧美流渡中学校の窓板に描いた絵

2021 年夏、私は東京から岩⾒沢市の 美流渡 みると 地区に移住しました。

2018 年末に10 年過ごした京都から東京に戻り、⼤きな作品を制作する広い空間がなくて困ったなと思っていた⽮先、美流渡の元教員住宅が空いて、それをアトリエにしたらどうですか?との願ってもない提案が美流渡在住の友⼈の來嶋さんから舞い降りてきました。⼀も⼆もなく乗った私は⻑沼のyomogiya さんにリノベーションをお願いし、コロナ禍の気軽に⾏ったり来たりできない情勢の中、当初思っていた東京と美流渡の⼆拠点を⾏き来するのではなく、美流渡に腰をおろして⽣活してみることにしました。

 

美流渡のアトリエ兼住居は、廃校になっていて今は使われていない旧美流渡⼩学校と中学校のすぐそばにあります。廃校になって防犯や雪除けのために⼀階の窓にベニア板が打ち付けられていて、何年か経つうちにだんだん⿊ずんで汚れてきていました。なんだか寂しい感じがするなあと私が思うくらいですから、近くに住むこの学校を卒業した⼈たちはもっと思ってるに違いない。「よし!この窓板をペンキで塗って絵を描いたら明るく素敵になるんじゃないかな?みんなに喜んでもらえるんじないかな?」と思ったのでした。

生きる
MAYA MAXXの掛け軸展

◎ 2025.2/5〜2/16(無料)

◎ 10:00〜18:00
(最終日16:00)※火曜:定休

◎ 会場・主催
カフェ&ギャラリー 茶廊法邑
(札幌市東区本町1条1丁目8-27)

SNSで皆さんに声をかけて集まってもらって下地の⽩を塗ってもらったり、私が線で枠を描いて中を塗ってもらったり、近くに住んでいるので時間を⾒つけては⼀⼈ でコツコツ描いていきました。それら全て外でやっているので作業の様⼦も皆さんに⾒えやすく、だんだん何もなかったところに絵ができていくのは⾯⽩く、通りかかった⼈の中にはしばらく⾒ていく⼈も増えてきたりして、⾃然に⼈の⽬につくようになっていきました。同じ絵を描いたとしても建物の中に描いたり展⽰したりしたのでは中に⼊った⼈にしか⾒てもらえません。外に描くと通りかかった⼈に⾒てもらえる、そうか!できるだけ沢⼭の⼈に⾒てもらうためには外に描けばいいんだ!それがパブリックアートか!と今さらながらに⽬から鱗が落ちました。

▲東部丘陵線コミュニティバス

モリタンという岩⾒沢でも有数の⾷品会社の社⻑をしていらした⽅が窓板を⾒て、ウチにも何か描いてもらえませんか?という嬉しいリクエストをしていただきました。もちろんです!私は前からモリタンさんの⼯場の巨⼤な壁に何か描いてあったらカッコいいな!と思っていたのですと申し出てみました。

外に描けばいいんだ!

それがパブリックアートか!

▲モリタンの縦10m横100mの巨⼤な冷凍庫の壁

それを描くには⾼所作業⾞が必要だし経費もたくさんかかりそうだし。まあダメ元のダメ元で⼀回⾔ってみようくらいの気持ちで⾔ってみたところ、いいですね!やってみましょう!と⾔ってくださいました。びっくりしました! 

 

そして実現したのがグリーンランドの前にあるモリタンの縦10m 横100m の巨⼤な冷凍庫の壁に描いてある⾚いクマの「HOPEくん」です。描き上がってみたら無邪気に明るく希望を語っているように⾒えてHOPEくんと名付けました。HOPEくんはグリーンランドの観覧⾞の前であなたが会いに来てくれるのを待っています。希望を胸に。いつでも。

Scenic Byway HOKKAIDO

シーニックバイウェイ北海道

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